現場を訪問すると、多くの発電所・O&M会社で同じ4つの悩みに行き当たります。「点検が特定の担当者しかできない」「報告書作成に時間がかかる」「発電所ごとに異なる監視システムの確認に手間がかかる」「契約条件をふまえた出動要否の判断が難しい」。この記事では、その背景と、小さく始められるDXの進め方を整理します。
パネルの汚れ、架台のサビ、ケーブルの劣化、草の伸び具合。どこまでが「様子見でよい」でどこからが「対応が必要」かの判断は、経験のある担当者の頭の中にしかないことが多く、担当者が変わると点検の質にばらつきが出ます。判断基準を写真と記録として残していくことが、属人化を減らす第一歩になります。
現地で撮った写真をパソコンに取り込み、発電所ごと・設備ごとに整理し、コメントを付けて報告書にまとめる。この作業に、点検そのものと同じかそれ以上の時間がかかっているケースは珍しくありません。写真の整理と一次的な文章化をAIで下支えできれば、担当者は「最終確認」に集中できます。
遠隔監視システムは、オーナー様が設置した段階のものからほぼ変更できません。その結果、管理する発電所ごとに監視システムが異なり、担当エリアによっては10数種類のシステムが混在することも珍しくありません。毎日の確認では、システムごとに一件一件ログインし直して数値を確認し、その内容をExcel等に転記する作業が発生します。本来は毎日目を通すべき情報であるにもかかわらず、確認作業そのものに時間がかかります。
太陽光発電所のO&Mは、オーナー様ごとに契約内容が異なるアセットマネジメントとしての側面を持ちます。異常が発生するたびに、「この契約であれば、この程度の異常は駆けつけなくてよい」「この契約は駆けつけ対応だが追加料金が発生するため、オーナー様の許可を取る必要がある」といった、契約条件に基づく判断が必要になります。この判断は担当者の経験と契約内容の記憶に依存しやすく、都度確認する手間も発生します。
4つの課題を同時に解決しようとすると、システム導入は大掛かりになり、検討だけで時間が過ぎてしまいます。私たちがおすすめしているのは、まず「過去の点検写真」を使って、報告書の下書きをAIで生成してみる、という小さな検証です。新しい運用を現場に強制する前に、今ある写真とデータだけで何ができるかを確認できます。
Kaueluは、現場写真・点検記録・発電データをもとに、点検報告書の自動生成や異常候補の抽出を支援しています。あわせて、契約条件や過去の対応履歴をふまえた出動要否の判断材料を整理する取り組みも進めています。過去の点検写真を使った小規模な検証から始めていただけます。詳しくはSERVICEページをご覧いただくか、お気軽にお問い合わせください。